3年生 総合的な学習の時間 「名刺をつくろう」
1 授業の説明
授業のめあてを板書する
戸田先生
愛知県名古屋市立砂田橋小学校で見学したふたつの授業は、シンプルな流れで構成されていた。ひとつは、3年生の「名刺をつくろう」。もうひとつは、5年生の「中津川新聞をつくろう」。いずれも〈キューブ〉を活用した授業である。〈キューブ〉は、低学年から6年生まで、子どもたちがもっとも親しんでいるソフトである。
いよいよ、3年生の「名刺をつくろう」の授業が始まった。
まずは授業を担当する戸田和幸先生から本日のめあてと学習内容、〈キューブ〉の操作について説明が行われた。
2 いよいよ名刺作り
キューブで名刺づくりに
チャレンジ
戸田先生は子どもたちの表情を追い、発言を誘いながら、理解を確かめていく。子どもたちからは、期待でわくわくした様子が伝わってくる。
〈キューブ〉での名刺づくりが始まった。〈キューブきっず3〉からの新しいメニュー「つくろう」から「めいしでじこしょうかいをしよう」を選択すると、活動の内容・見通しがあらためて示される。先生の授業をサポートする学習用ソフトとしての新しい工夫である。子どもたちは再確認しつつ、「つくってみよう」のボタンをクリックした。
3 名刺の完成!
見て!はじめての名刺づくり、
カンタンにできました!
授業経験と〈キューブ〉の活用経験が豊富な戸田先生が展開する授業は、子どもたちの行動を事前に予測し、授業が進む中では、許容範囲内で子どもたちに自由度を与えて軌道修正を繰り返す進め方で、小気味よいテンポで進んでいく。
「その加工、どうやるの?」「できたっ!」「教えてーっ!」というような子どもたちの発言も戸田先生は極力制御することなく、授業のムードを保ちながら、秩序にも配慮し、巧みに子どもたちをコントロールしていた。
ハサミで切って、名刺の完成
4 名刺交換をしたよ!
クラスのみんなや先生と名刺交換。
渡し方、受け取り方は大丈夫かな?
授業の終わり頃に発言した3年生男子児童の言葉は、とても印象的であった。『家に帰って、早くお父さんと名刺交換したい』というそれは、何よりも授業での達成感を物語っている。
それは、成果物としての名刺がきれいに出来上がったことだけを喜んでいるのではなく、つくった名刺を使って友達同士で名刺交換をしたという授業内容が大切であることを示している。
戸田和幸 先生
先 生 の 想 い
作って終わりではなく、
そこから社会との関連を学ぶ授業へと
発展させていきます。
今回の3年生「名刺づくり」での名刺交換、5年生「新聞作成」でのチャットを利用した作品の相互評価という機会は、子どもたちがソーシャル・スキルを磨くきっかけになると思っています。
作って終わりではなく、その作品を通して実社会とのつながりについても学ぶことは、大切なことであると思っています。